エゾキケマン   ケシ科(ケマンソウ科) 越冬1年生〜多年生

 滝田「北海道植物図譜」、原「北海道植物図鑑」、梅沢「新北海道の花」では多年草としているが、平凡社「日本の野生植物」など、いくつかの図鑑では越年草。沼田監修「日本山野草・樹木生態図鑑」には、越年草とした上で、「1年目の葉の裂片は、2年目の葉の裂片より粗く、大きい。」とある。確認できるかな。
 太い根茎が発達しているそうだし、岐登牛山にも大きな株立株があり、とうてい1年生(越年生)とはおもえない。
 平凡社「日本の野生植物」ではフウロケマン(ミヤマケマンは区別しがたいがその変種とされている)との区別点は種子表面にある突起くらい、で、エゾキケマンはフウロケマンの変種とする説もあるらしい。さて、その形状とは? 検索表によれば、エゾキケマンでは種子表面に細かい凹点があり、フウロケマンでは円錐状の突起がある、とのこと。この凹点がよくわからない。撮った写真で見ると、凸点のように見える。


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南端展望台への途中、いっこの安山岩の凸の上を覆っている。
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葉の裂片が幅広い。「1年目」にあたるのだろうか。 20120612 (画像クリックで拡大)


これも幅広。チドリケマン(ナガミノツルキケマン)? 20130711 (画像クリックで拡大)


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チドリケマン(ナガミノツルキケマン)ではなさそう。

葉はエゾキケマンの通常のものより幅広。
だが、チドリケマン(ナガミノツルキケマン)の葉ではなさそう。
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花弁の長さは2cmほど、下花弁に突起はない。
チドリケマン(ナガミノツルキケマン)の花ではなさそう。
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果実は豆の莢のよう。
チドリケマン(ナガミノツルキケマン)の果実ではなさそう。
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莢を割ろうとしたら、果実がぼろぼろこぼれてしまった。
果実には細かい点々がある。凸凹?。白いのは種枕(エライオソーム) 
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